こんにちは!認定NPO法人マドレボニータ准認定ボールエクササイズ指導士の新井和奈(かずな)です。

本屋さんで、思わず買ってしまった文庫本、

帯に、

読後、あまりの衝撃で3日ほど寝込みました…と書いてあって。


1日で
一気に読んでしまいました!

子どもたちを寝かしつけた後に、読もう!続きっ続き!と焦がれたのは、久しぶりです。

やっぱり読書って好きだ。



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『イノセント・デイズ』

早見和真 著
佐藤隆信 発行
(株)新潮社
(2017.03.01)


ネタバレになっちゃいそうなんで、内容は書きませんが、今の私に響いた所を自分勝手に紹介しちゃいます。


P282
「お前が将来どんな仕事に就こうと、絶対に忘れてはいけないことがあるよ。相手が何を望んでいるのか、真剣に想像してあげることだ」

「想像すんの?べつに話を聞けばいいじゃん」
まだ小学生の頃だった。感じたままを口にした翔を見つめ、祖父は小さく肩を揺すった。 
「人間というのはなかなか複雑な生き物でな。思っていることをなんでも口にできるというわけじゃない。でも、いつかお前が向き合う誰かさんは、お前の言葉に期待している。なのにうまく説明することができず、思ってもみないことを言ったりする、だからおまえはその誰かさんと真摯に向き合い、何を求めているのか想像してあげなければいけないんだ」




誰か私を必要としてくれる人と、例えば子どもたちと接する時、私はこんな視点を持って 
真摯に向き合うことができているだろうか?考えさせられます。

そして、期待する側の気持ちにも、すごく、共感してしまいました。

言葉があるんだから、素直に伝えられたら良いのにね。それが難しいんだ。

本音を隠して何か別の事を言って、

でも、そこから【察してほしい】って気持ちも、よくわかるんです。
こんなにしんどいんだから、言わなくてもわかってよ!という状況も(産後とか)

私自身、言いたいことを、きちんと正確に伝えられているか?と言ったら、まだまだ修行が足りてなくて、
それは、相手の理解力が低いんじゃなく、自分の言葉をもっともっと耕さないと、
自分がもっと腑に落ちる表現で伝えらないと、相手に正しく伝わらない、「ハテナ?」って顔されちゃう、もどかしさってあります。

でも、【あなたは何を言いたいのだろう?】と寄り添おうとしてくれる姿勢って、絶対絶対受け手は敏感に感じるから!!
真摯な態度は伝わるから!聞く姿勢、大切よねと思います。



P449
棺の中の雪乃の表情には一点の曇りもなかった。生きたいというかすかな衝動を、死にたいという強い願いで封じ込めた。少女のように微笑む彼女に、私はどんな言葉をかけたらいいのだろう。「おつかれさま」か、「さようなら」か。

きっと「おめでとう」なのだと知りながら、私はその言葉をかみ殺した。




どうしても、亡くなった妹と結びつけて考えてしまいます。

死にたいというかすかな衝動を、生きたいという強い意志で、
人は 生きていられるのかな?

私の妹も、このお話に出てくる雪乃も、逆で

生きたい気持ちより、死にたいおもいが、強かったのだろうな。

言葉をかみ殺した「私」にすごく、共感してしまいました。

「おめでとう」って感じちゃ、言っちゃいけない言葉なのかなって。

不謹慎だな私。



読後(正しくはクライマックスに・涙している時に)帰宅した夫に、
この小説勧めましたが、

「多分読まない」と言うので
響いた所に付箋貼っていた、共感ポイントだけ、読んでもらって、感想を聞きました。

そしたら、「まったくわからない」って感想をくれて、
(まあそうだよね、あらすじもちゃんと説明していないし)

その素直さとか、わかりあえないもどかしさも含め、

あぁ、私この人と結婚して良かった♡と改めて思ったのでした。

えっ!?オチはそこ???というのも、私らしさなんです。
(開き直ってどうする?w)

読んでいただきありがとうございました!
かずなでした☆彡